(株)ビルディング企画は14日、2008年1月度の「東京主要5区(千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区)のオフィスビル市況速報」を発表した。
同調査は、08年1月1日~31日までの期間内に、テナント募集を行なったオフィスビル4,677棟を対象に実施したもの。
東京主要5区の大型ビルの平均募集賃料は、坪単価3万2,038円(前月比288円上昇)と、前月に引き続き上昇。3万2,000円台の突破は、04年9月の同社調査専門誌創刊以来初。しかし、上げ幅は300円程度にとどまっていることから、依然として横ばい傾向が続いているとしている。
一方、平均空室率は2.83%(同0.11ポイント悪化)と、前月よりさらに上昇。プライスリーダーである千代田区で賃料が上昇したほか、新宿区でも3万円台を記録するなど、移転需要の急増期を前に、オーナー側が一等地の大型優良物件の募集を開始したため、と分析している。
今後は、短期的にはさらなる平均募集賃料の上昇が予測されるものの、米サブプライムローン問題や原油高などの経済不安から、先行き不透明感が根強いため、中長期的には緩やかな下落傾向に入る可能性が高い、としている。