エス・バイ・エル(株)は16日、新ブランディング戦略を発表。併せて、その戦略に基づく第1弾商品となる新住宅商品「光風(kofu)」の販売開始を明らかにした。
市場に流通している商品が個性を失いつつある住宅マーケットにおいて、競合他社が模倣できない資産を築いていくことの必要性を重視し、2008年8月に「ブランディング委員会」を設置。新ブランディング戦略は、同委員会において、これからの住まいづくりの方向性を同社ブランドとして検討してきたもの。
具体的には、(1)真面目、信頼できる(ブランドパーソナリティ)、(2)世代を超えて安心と満足のいく住まいの提供(ブランドエッセンス)、(3)日本の伝統・感性を継承し、気候・風土に最適な機能を備えた美しい住まいを提供し続ける(ブランドビジョン)、(4)伝統・個性・先進性の調和 自然素材の生命を生かし、安心と優しさに包まれた上質な木の住まい(ブランドアイデンティティ)、(5)「和」をアクセントとしたシンプルでモダンなデザイン(ブランドイメージ)、(6)ジャパニーズ・モダン宣言(ブランドフレーズ)の6つの要素に集約。これらをさらに4つの領域に分け、マネジメントを行なっていく、としている。
新住宅商品「光風」は、「長期優良住宅の普及の促進に関する法律案」が閣議決定されたのを受け、長期優良住宅の趣旨を先取りする形で商品化したもの。幅広い世代に受け入れられるデザインと性能・機能を備えていること、何世代にもわたって住み継がれるための要素を兼ね備えていること、をコンセプトに開発された。
建物には、「和」をアクセントとしたシンプルでモダンなデザインを採用、また、間仕切り収納家具、間仕切り建具を開発し、ライフスタイルの変化に合わせた間取りの変更に対応できるという。さらに、外力に強さを発揮する木質パネル一体構法や、住まい全体が呼吸するように、壁の中の湿気を屋外へ自然に排出する「壁体内換気システム」などを採用し、安全で耐久性の高い住宅を実現した。
販売価格は、3.3平方メートル当たり税抜き65万円~(首都圏価格)、カスタム仕様は3.3平方メートル当たり税抜き53万円~(首都圏価格)。北海道、沖縄および一部の地域を除く全国で4月20日(日)より販売予定。
記者発表の冒頭で、同社代表取締役社長の松川敏夫氏は、「世代を超えて受け継がれる住まいを提供することは、最も歴史の長いハウスメーカーである当社の使命である。創業者である小堀林衛の“住まいの哲学”を思い起こし、今一度、原点に立ち返ってブランディング戦略を進めていきたい」と語った。