(社)住宅生産団体連合会(住団連)は30日、経営者の住宅景況感調査(4月度)を発表した。
同調査は、住宅業界の需要動向をタイムリーかつ的確に把握し、その情報を広く社会へ提供することを目的に、年4回、住団連の法人会員16社のトップに対して、戸建ておよび低層賃貸住宅に関し実施しているもの。
平成19年度第4四半期(平成20年1~3月)実績の景況判断指数は、前年同期比で総受注戸数プラス11ポイント、総受注金額プラス4ポイント。総受注戸数・金額ともに平成18年度第3四半期(平成18年7~9月)以来のプラスに浮上する結果となった(前1月度総受注戸数マイナス17・金額マイナス13)。
戸建て注文住宅は、受注戸数・金額ともにプラス3ポイントと、6四半期ぶりにプラスに回復した。
戸建て分譲住宅は、受注戸数プラスマイナス0、受注金額マイナス4。受注金額は、回復基調でマイナス幅は改善するも、マイナスからの回復はできなかった。
低層賃貸住宅については、受注戸数プラス25、受注金額プラス10と大幅に回復した。受注戸数は、平成18年第1四半期(平成18年4~6月)プラス62ポイント以来の、大幅なプラスとなった。
この実績に対するコメントでは、「回復の兆しあり」「明るい要素は少ないが、本物志向の顧客が増える」との声がある一方、「展示場来場者数の前年比割れが継続。建替えも増えていない」「株安、物価上昇等、日本経済の冷え込みの影響で、業績は低調基調」等の声もあり、厳しい状況が続いているとの判断となった。
また、平成20年度第1四半期(平成20年4~6月)見通しの景況判断指数は、総受注戸数プラス18、受注金額プラス11と、プラス基調を見込んでいる。
「集客および建替えに顕著な変化は見られないと想定する」との声もあるが、各社「前年比5%増を見込む」「エリア組織の大幅な再編による地域密着の効果が表れることを期待」と、受注増に向けての期待を見せており、前年実績があまり高くないため、前年比プラスは、確保できるとの見通し。
なお、平成20年度の新設住宅着工戸数については、総戸数で112.7万戸と、昨年度実績よりは上回る予測をしている。利用関係別では、持家32.9万戸、分譲住宅31.5万戸、賃貸住宅47.4万戸。