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営業・経常利益は過去最高値を計上/三菱地所08年3月期決算

 三菱地所(株)は4月30日、2008年3月期決算を発表した。

 当期(07年4月1日~08年3月31日)の連結売上高は7,876億5,200万円(前期比▲16.9%)、営業利益は1,779億8,300万円(同7.1%増)、経常利益は1,620億6,100万円(同6.8%増)、当期純利益は869億6,300万円(同▲11.0%)。営業利益・経常利益は過去最高値となった。

 ビル事業においては、07年4月に竣工した「新丸ビル」(東京都千代田区)、9月にオープンした「ザ・ペニンシュラ東京」(東京都千代田区)および既存ビルの賃料改定等が収益に寄与。建物賃貸収益は増収、営繕請負工事収益も「新丸ビル」の竣工に伴い増収となった。なお、当期末時点での空室率は2.06%と、前期末の1.68%から上昇した。
 住宅事業においては、住宅管理業務受託収益が住宅件数の増加により増収となったものの、マンションの売上計上戸数が前期に比べ減少、同セグメントの売上高も減収となった。一方、営業利益は、マンションの原価率改善等により、前期に比べ3億4,700万円増の243億2,600万円を計上した。
 海外事業において、連結子会社の全株式を前年度末に譲渡したことで、不動産仲介事業を中心とした不動産総合サービス収益が見込めなくなり、大幅減収。しかしながら、不動産総合サービスの営業費用がなくなったこと、物件売却益が増加したこと等により、275億4,400万円(同55億3,800万円増)を計上。全体の増益に寄与した。

 同日開催された説明会において、同社副社長執行役員の飯塚延幸氏は「08年からの10年間となる第2ステージでは、丸の内再構築のさらなる広がりと深まりをめざし、“大手町・丸の内・有楽町地区”全域にその効果を波及させる計画。併せて、海外の主要都市で展開できるネットワークを構築するなど、海外事業にも注力していきたい」と語った。

 次期の連結業績については、売上高1兆720億円、営業利益1,965億円、経常利益1,625億円、当期純利益805億円を見込んでいる。


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