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3期連続の最高益更新/住友不動産08年3月期決算

 住友不動産(株)は12日、2008年3月期決算を発表した。

 当期(07年4月1日~08年3月31日)の連結経営成績は、売上高6,919億2,800万円(前期比2.2%増)、営業利益1,546億700万円(同12.7%増)、経常利益1,251億7,600万円(同11.4%増)、当期純利益631億3,200万円(同25.5%増)の11期連続の増収増益、8期連続の経常最高益、3期連続の最高益更新となった。

 不動産賃貸事業で既存ビルの賃料上昇や前期竣工ビルの通期稼動が寄与したほか、不動産販売事業で分譲マンションの利益率が大幅に改善した。また、完成工事事業でも営業利益が初めて100億円を突破した。

 セグメント別に見ると、不動産賃貸事業では、旺盛な需要に支えられて既存ビルの空室率が3.8%(前期4.8%)と改善したほか、継続賃料の増額改定も順調に進捗。また、当期に竣工した「住友不動産原宿ビル」(東京都渋谷区)、「住友不動産四谷ビル」(東京都新宿区)が満室稼動になったほか、「住友不動産三田ツインビル」(東京都港区)などの通期稼動が業績に寄与。前期末に清算された匿名組合からの受取分配額が減少したものの、営業収益2795億6,700万円と大幅な増収増益となった。

 また、不動産販売事業では、マンション・戸建て・宅地の合計で3,743戸(前期比▲784戸)を計上。売上戸数減少により、売上高は前期比▲8.3%となったものの、高採算のマンションが多く計上されたため、営業利益率が22.1%(同4.8ポイント増)と大きく改善。営業利益が16.9%増の大幅増益となった。

 完成工事(ハウジング)事業では、「新築そっくりさん」事業の受注・計上棟数が堅調に増加し、順調な事業拡大となった。また注文住宅事業でも、受注・計上棟数ともに前期並みを確保。両事業とも1棟当たり単価が上昇し、売上高が前期比9.7%増になるなどの結果、7期連続の増収増益となった。

 不動産流通事業では、仲介事業において取扱単価の上昇が継続し、取扱高は前期比5.3%増加したものの、仲介件数は前期比微増に留まった結果、増収減益となった。
 
 なお、次期(08年4月1日~09年3月31日)では、売上高7,200億円、営業利益1,620億円、経常利益1,270億円、当期純利益650億円を見込んでいる。


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