(社)建築・設備維持保全推進協会(BELCA)は15日、平成20年度通常総会とともに、第17回BELCA賞表彰式を開催した。
通常総会では、平成19年度の事業報告や収支決算報告をしたほか、平成20年度BELCA事業計画などについても発表した。
総会の席上、同協会会長の髙木丈太郎氏は「昨年度は、建物のライフサイクル全般にわたる活動を展開するとともに、エンジニアリング・レポートを作成する会員の連絡会議を発足させた。今後は、建築物のロングライフ化の期待に応えるため、維持保全計画の普及活動や調査研究を発展させていく。さらに、同協会を公益社団法人に移行する方向で検討を進めていきたい」と語った。
総会後に、第17回BELCA賞表彰式を開催。これは、適切な維持保全を実施したり、優れた改修を実施した既存建築物について表彰を行なうもの。
ロングライフ部門では、「サッポロビール博物館」(札幌市東区)、「天神ビル」(福岡市中央区)など4物件が受賞。ベストリフォーム賞では、「岡山県総合福祉・ボランティア・NPO会館『きらめきプラザ』」(岡山県岡山市)、「Lattice Shibaura(ラティス芝浦)」(東京都港区)など6物件が受賞した。
BELCA賞選考委員会委員長で東京大学名誉教授の内田祥哉氏は「ロングライフ部門では、築30年以上を超えてなお健全に使用されている建物が多くとても感動した。ベストリフォーム部門では、耐震補強の際に設備の更新を施す手法が増えてきている。今後、こうした手法が洗練され、他の建物の参考になっていければ」と語った。