三菱UFJ不動産販売(株)は、MUFGグループと連携し、富裕層向け戦略を強化する。法人向け仲介の伸び悩みを、富裕層を中心としたリテールマーケット向け戦略を再構築することで補う。
まず、従来は各店舗が独自に収集していた投資用不動産関連の情報を、東京法人業務部に集約。富裕層向け商品について、ニーズに合った品ぞろえを行ない、富裕層を囲い込むことで仲介取引の拡大を狙う。また、三菱UFJ信託銀行との協働体制を見直し、遺言・相続マーケットにも本格的に取り組んでいく。
一方、同業務部では、地場業者との連携による共同仲介の拡大と、工場や配送センター用地といった企業用不動産の売り物件発掘にも力を入れていく。このほか、買いユーザー側に立ったコンサルティング営業のサポートスタッフである「ハウジングコーディネイター」を東京だけでなく、大阪、名古屋でもスタート。CS向上によるリテール仲介拡大を図る。
同社代表取締役社長の足立勲一郎氏は「これまで当社は、三菱UFJ信託銀行の顧客について、銀行の総預かり資産残高に応じた営業を行なっていたが、これを金融資産以外の資産も含めた総資産残高に応じた営業戦略に切り替える。団塊世代のリタイア層や企業の役員などを中心とした富裕層に対し、ライフスタイルに応じた提案を行なっていきたい」としている。