新日本石油(株)は6月30日、環境性・快適性・経済性を兼ね備えた住宅用総合エネルギーシステムの開発・実証に着手。事業化に向けて「ENEOSわが家で創エネ」プロジェクトを発足した。
地球環境問題への対応として、家庭部門におけるCO2削減が喫緊の課題となっているものの、家庭におけるエネルギー使用パターンは地域性、家族構成、ライフスタイルなどによって大きく異なる。こうした異なる仕様環境に対応、顧客ごとに最適な「住宅総合エネルギーシステム」の開発・実証に取り組むというもの。2010年度の商品化をめざす。
具体的には、横浜市に建設する住宅に、家庭用燃料電池システムや潜熱回収型石油給湯器などの高効率石油・ガス機器のほか、太陽光発電、太陽熱温水器などの自然エネルギー機器、住宅内のエネルギー機器や家電機器のエネルギー使用状況の見える「ホームエネルギーマネジメントシステム」などを設置。
使用環境に応じた各種エネルギー機器の効果的な組み合わせや最適な利用方法を検証していくというもの。
なお、この住宅では、CO2排出量を1990年比50%削減、さらに太陽光発電などによるエネルギー創出により実質的なカーボンフリー(CO2排出量ゼロ)をめざす。
同社では、プロジェクトを構成するエネルギー機器について、08年度中に太陽光発電システムの試験販売を開始、09年度からはLPG、灯油、都市ガスを燃料とする家庭用燃料電池システムの本格販売を開始するとしている。