旭化成ホームズ(株)は21日、新商品「ファインへーベルハウス」シリーズについての記者発表会を開催した。
同社は、耐久性に優れた断熱材を使用した断熱・気密層を、床・壁・屋根のへーベル版と一体化し、内装壁や天井との分離・独立性を確保した新躯体システムを開発。内装壁等との分離性が確保されたことで、内装・設備の更新容易性に配慮した長期耐用型の住宅を実現したもの。
さらに、住環境シミュレーションシステム「ARIOS」に、CO2シミュレーション機能を追加。予想されるCO2排出量や、顧客の家族構成、ライフスタイルに応じた設備機器の提案を可能とした。
今後、この新躯体システムを取り入れた商品を「ファインへーベルハウス」シリーズとして販売。新商品として、陸屋根タイプの「ファインキュービック」、勾配屋根タイプの「新大地-f」を9月1日から発売する。販売地域は関東・東海・関西・山陽・九州北部で、本体価格は3.3平方メートル当たり72万円(消費税込み)から。販売目標は年間3,000棟。
さらに、「ファインへーベルハウス」の2つのコンセプトモデル「へーベルハウス そらから-f」、「へーベルハウス 二世帯-f」も9月1日より発売する。
「へーベルハウス そらから-f」は、02年に発売した「そらから」に今回の新躯体システムを用いて、環境負荷の少ない快適な生活を提案するもの。北向きに開口部を設置し、自然の通風・換気を促す「ソーラーハット」と、下階南側開口部・屋内の吹抜けを組み合わせることで、室内に空気の流れを生み出すことに成功。季節に応じて開口部で日射をコントロールできるほか、自然エネルギーを活用することで環境に配慮した。
本体価格は、3.3平方メートル当たり77万円から(消費税込み)で、販売目標は年間500棟。
「へーベルハウス 二世帯-f」は、同社二世帯住宅研究所の調査結果に基づいて開発された商品。親世帯と子世帯で、夕食が別々という同居スタイルの場合は、独立二世帯または共用二世帯となる「夕食独立タイプ(Double Kitchen)」、夕食が一緒の場合は融合二世帯の「夕食融合タイプ(Sub Kitchen)」の2タイプを用意することで、生活志向性の違いに対応した。
本体価格は、3.3平方メートル当たり72万円から(消費税込み)で、販売目標は年間1,000棟。
発表会の席上、同社代表取締役社長の波多野信吾氏は「住宅市場の環境は厳しさを増しているが、当社は長期にわたり資産価値が維持できる商品を提供することで、受注拡大をめざしていく」と述べた。