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内需の活性化が不可欠/鑑定協、「土地月間」記念講演

 (社)日本不動産鑑定協会は10日、2008年度「土地月間」の記念講演として、東京大学大学院経済学研究科教授・伊藤元重氏による「住宅から日本の活性化を考える」の講演会を開催した。

 講演では今後の日本経済の成長のためには、内需の活性化が不可欠であるとし、その中でも市場の大きい住宅産業が経済を牽引する可能性があると述べた。
 
 また、現在の問題点として、高度経済成長期に建設された住宅が社会構造に適応していないことを指摘。高齢社会における住宅のミスマッチや産業構造の変化への未対応、都市の集積への課題等の問題が生じているとした。こうした課題への対策としてライフスタイルに合わせた住替えが有効であるとし、賃貸マーケットの整備や不動産売買における税制の見直し等の必要性を解説した。

 また、今後2~3年の日本経済の課題としては、「経済発展のためには、内需産業の発展が必要不可欠。現在の円高市況は経済環境をシフトしていくには絶好のチャンス。そのための改革を打ち出す必要がある」(同氏)と語った。


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