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全日、09年NAR会長招いて講演会を開催

講演会の模様
「アメリカの不動産市場は、価格こそ下落基調だが、買い手が戻り、取引件数については前年比プラスに転じている」と語る、NAR2009年会長のチャールズ・マクミラン氏

 (社)全日本不動産協会は17日、不動産業界団体との懇親のため来日している全米不動産協会(NAR)の2009年会長・チャールズ・マクミラン氏を招いての講演会を開催した。

 マクミラン氏は、NAR創設101年目にして初の黒人会長(アフリカ系アメリカ人、テキサス州出身)。講演会には、同会長のほか、NAR傘下の米国アジア不動産協会(AREAA)創立理事長のアレン・オカモト氏、NAR国際部上席副社長・ジャネット・ブラントン氏、NAR日本担当の三澤剛史氏が出席。全日・川口 貢理事長はじめ役員、関連団体関係者、報道陣を前に、アメリカの不動産市場についての見解を述べた。

 「米国不動産の復活とアメリカ経済」をテーマに講演したマクミラン会長は「アメリカの不動産市場は、価格こそ下落基調が継続しているが、価格の下落によって買い手が戻り、取引件数については前年比プラスに転じている」と、市況回復に自信を見せた。さらに「今年発生した金融麻痺は、われわれも初めての経験で、昨年の今頃は考えられなかった事象だが、必ず乗り越えられる自信はある。不動産市場の活性化は、米国経済の活性化につながる。そのため、一次取得者向けのタックス・クレジット(課税の先送り)をすべてのユーザーに拡大するなど、市場を活性化するための施策を政府に提言している」などと語った。

 また、初の黒人大統領となったオバマ氏についてコメントを求められると「非常にエキサイトしている。同氏はかつて住宅産業に身を置いていたこともあり、住宅産業についての考え方がわれわれに近い。ロビイストに対しても門戸を開いているので、積極的にアピールしていきたい」と語った。

 なお、全日本不動産協会は、NARと業務提携をしており、今年11月、米国フロリダ州で開催された同協会の08年次総会にも役員6名を派遣し、意見を交換。17日も、NARの表敬訪問を受けた。


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