(社)不動産証券化協会(ARES)は25日、「第36回理事会」を開催、終了後、記者会見を行なった。
理事会では、第3期中期事業計画ならびに平成21年度事業計画の方向性について検討が進められたほか、現在の経済状況への各種要請活動や会員社の破綻をめぐる状況について連絡があった。また、平成21年度制度改善要望、税制改正要望の進捗状況、金融商品取引法等政府令等改正へのパブリックコメントについて報告がなされた。
会見の席で理事長の岩沙弘道氏は、JREIT市場回復への具体的な施策として、(1)信用収縮によるリファイナンスなどの資金調達の悪化への対応、(2)適切な市場再編への整備を挙げ、金融市場の資金循環が不可欠だとして、金融強化法改正案の年内の成立に向けた働きかけのほか、追加市場対策として検討が進められている銀行保有株買取りについて、JREITも買取り対象とするよう要望していることを明らかにした。
また、適切な市場再編整備として、現在国土交通省で進められている「投資家に信頼される不動産投資市場確立フォーラム」を発端とするワーキンググループを中心に検討が行なわれている不動産投資法人の合併等は、投資家利益の確保にもつながるとして、年度内の制度化が実現するよう、スピード感をもって調整を進めていきたいとコメントした。