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ビル事業の好調で増収も、特損計上し減益/三菱地所09年3月期第3四半期決算

 三菱地所(株)は5日、2009年3月期第3四半期決算を発表した。

 当期(08年4月1日~12月31日)の営業収益は6,602億2,500万円(前年同期比36.1%増)、営業利益は1,055億800万円(同14.4%増)、経常利益は842億9,400万円(同8.5%増)、四半期純利益は128億2,300万円(同▲70.5%)となった。

 ビル事業では「新丸ビル」の収益および既存ビルの賃料改定や、連結子会社である(株)サンシャインシティなどの収益が寄与するとともに、ビル運営管理受託収益が管理受託面積の増加により増収。営業収益2,872億5,000万円(前年比343億4,300万円増)、営業利益853億8,300万円(同168億2,700万円増)となった。

 住宅事業では、マンション事業において連結子会社である藤和不動産(株)のマンション売上を計上したこと等から売上戸数が2,794戸(前年同期比1,616戸増)と大幅に増加したことなどにより、営業収益1,912億2,500万円(同822億5,300万円増)を計上したが、藤和不動産の営業損失を計上したため営業損益は90億4,300万円(同▲173億2,400万円)となった。

 特別損益については、関係会社株式売却益64億1,200万円を特別利益に、また、棚卸資産評価損73億7,500万円、不動産売買契約解除損43億5,400万円など合計179億8,900万円を特別損失として計上した。

 決算説明会において同社副社長執行役員の飯塚延幸氏は「今期については空室率が2.75%と、依然として低水準で推移したが、経済状況の懸念もあることから、今後はテナントとの信頼関係を築くとともに、満足度を高めていきたい」と語った。

 なお、マンション売上げの鈍化や棚卸資産評価減を理由に前回発表時の通期予想を修正。営業収益9,510億円(前回発表比▲6.4%)、営業利益1,410億円(同▲22.7%)、経常利益1,095億円(同▲28.0%)、当期純利益470億円(同▲32.9%)を見込んでいる。


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