不動産ニュースと不動産業務のためのサポートサイト

大阪ビジネス地区、1月のビル空室率7%に迫る/三鬼商事調査

 三鬼商事(株)は13日、2009年1月末時点の大阪のオフィスビル市況を発表した。

 大阪ビジネス地区の空室率は、平均で6.96%(前月比0.14ポイント上昇)、既存ビルで6.77%(同0.16ポイント上昇)、新築ビルで19.06ポイント(同1.47ポイント減少)。1月は、すべてのエリアで既存ビルの募集面積が増加したことから、大阪地区全体で空室在庫が約2,800坪増加した。一方、淀屋橋・本町地区や船場地区、新大阪地区の新築ビルに成約の動きがみられたため、新築ビルの募集面積は約700坪減少した。
 移転動向については、消極的な動きが主流になっており、オフィスの面積を縮小する傾向が強まっているとともに、オフィスの見直しを検討する動きも増えてきており、テナントの要望に対し柔軟に対応できれば、引合いの活発化も期待できる、と同社は分析している。
 
 新大阪地区の平均空室率は10.62%(前年同月比3.83ポイント上昇)。
 08年の新規供給量は、延床面積約1万3,000坪(3棟)で、3月に完成した「新大阪ブリックビル(延床面積9,180坪)」は高稼働したものの、他の2棟については募集面積を残しているため、1月末時点の新築ビルの空室率は36%台半ばと高水準となった。
 既存ビルについては、大型供給の影響がみられたこと、他地区への借換え移転や自社ビルへの移転の動きなどが出てきたこと、などから空室在庫が増加。
 09年の新規供給量は、延床面積約1,000坪(1棟)に減少するものの、大阪ビジネス地区全体では大型供給となることから、需給緩和がさらに進み、募集に際してはテナント企業の要望により柔軟に対応する動きが広がっている、との見解を示している。


最新刊のお知らせ

2025年5月号

「事故物件」、流通の課題は? ご購読はこちら