パシフィックホールディングス(株)(東京都千代田区、代表取締役社長:織井 渉氏)が10日、東京地方裁判所に会社更生手続開始を申請、同日受理された。負債総額は約1,636億円。
同社は、1990年設立。不動産投資ファンド事業や不動産投資コンサルティング事業などを主力に、業容を拡大。2001年店頭公開(ジャスダック)、03年東証2部、04年東証1部に上場した。また、日本レジデンシャル投資法人や日本コマーシャル投資法人の運営にも関与。07年11月期には売上高約196億円を計上していた。
しかし、サブプライムローン問題をきっかけとした金融市場と不動産市況の急速な悪化により、保有不動産の売却が進まず、資金繰りが悪化。08年11月期決算では、販売用不動産評価損など多額の特別損失を計上し、赤字に転落した。
その後、財務体質の強化のため、中国の投資家等が出資する(株)中柏ジャパンと投資契約を締結。同社を割当先とする第三者割当増資を予定していたが、経営状況の悪化のため増資の前提条件を充足しないとされ、優先株式等の払込みが受けられず、資金繰りが急速に悪化。3月末までに返済期限を迎える借入金を弁済できない状況となり、今回の措置となった。