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2010年度の住宅カンパニー売上高4,230億円をめざす/積水化学、新中期経営計画策定

「工業化住宅は海外でも通用していく見込みがあるため、大きく成長させていきたい」(同社代表取締役社長:根岸修史氏)

 積水化学工業(株)は27日、虎ノ門2丁目タワー(東京都港区)において、積水化学グループ全社を対象とした新中期経営計画「GS21-SHINKA!」を策定、記者発表会を行なった。

 同計画は、住・社会のインフラ創造などの新分野を開拓することにより、世界の人々の暮らしと地球環境の向上に貢献することなどを盛り込んだ「グループビジョン」の実現に向けて策定したもの。これまで高成長を遂げてきた分野を中心に、各事業において成長と改革を進め、グループとして大きく進化することが狙い。対象期間は2009~2013年。

 住宅カンパニーにおいては、バリューチェーン展開の一環として顧客循環型事業の確立を図るほか、新成長セグメントの開拓として環境先進住宅での新築戸建のシェア拡大をめざす。また、グローバル展開の強化のため海外プロジェクトを立ち上げ、2013年度の売上高目標を200億円とした。
 これら計画の実現に向け、当初2年間は構造改革による収益体制の強化のため、生販一体運営への移行を図るほか、国内住宅新築・リフォーム需要の獲得により、需要拡大が見込まれる分野・地域へ特化していく方針。

 さらに中期計画としては、地球環境にやさしく60年以上安心して快適に住み続けることのできる住まいの提供をするべく、「先進性」「コストパフォーマンス」「オーナーサポート」を進化させ、永く住み続けられる住まいを提供するエリアNo.1企業をめざす。
 
 これら施策の実行により、2010年度の売上高4,230億円、営業利益200億円、2013年度の売上高4,600億円、営業利益800億円をめざす。

 記者発表会の席上、同社代表取締役社長の根岸修史氏は「直近の2年間は現在の状況を乗り切り、飛躍に向けた力を蓄える時期としている。この2年間を乗り越えられれば、その後市況が悪化しても十分耐えきることができるだろう。市況が回復していれば、5年目に掲げている数値達成も難しくない。また、当社の工業化住宅は海外でも通用していく見込みがあるため、大きく成長させていきたい」と展望を述べた。


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