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不動産賃貸事業が寄与し、増収増益/NTT都市開発09年3月期決算

 エヌ・ティ・ティ都市開発(株)は8日、2009年3月期決算を発表した。

 当期(08年4月1日~09年3月31日)の連結営業収益は1,442億7,700万円(前年同期4.4%増)、営業利益は252億4,400万円(同▲12.1%)、経常利益は195億400万円(同▲25.5%)、当期純利益は159億8,900万円(同8.3%増)となった。

 事業環境が悪化するなか、同社では持続的な成長をめざした事業を展開する一方、財務の健全性に配慮した資産の組換えを実施。営業外収益における持分法による投資利益の減少や負ののれん償却に伴う増収、営業外費用における支払利息の増加などにより経常利益は減少。また、固定資産売却益を特別利益に計上したことにより純利益は前年増となった。

 主要事業である不動産賃貸事業では、「秋葉原UDX」(東京都千代田区)を保有するユーディーエックス特定目的会社の連結子会社化や、「トレードピア淀屋橋」(大阪市中央区)など、新規取得物件の賃料収入などにより、営業収益999億2,800万円(前期比11.1%増)、営業利益355億6,000万円(同36.6%増)を計上。

 分譲事業では、マンション分譲を中心に事業を展開。同社ブランド「WELLITH(ウェリス)」の新ブランドマークを制定するなど、ブランド確立に取り組むとともに、「ウェリスシティ大森タワー」(東京都大田区)や「ウェリス駒込レジデンス」(東京都豊島区)等、合計563戸の引渡しを行なった。しかし、市況の悪化による販売長期化により営業収益が悪化、さらに「棚卸資産の評価に関する会計基準」適用により79億3,200万円を売上原価に計上したことにより、営業収益326億8,800万円(同▲14.9%)、営業損失60億1,800万円(前期営業利益65億9,300万円)となった。

 次期については、新たな物件の取得・開発やリニューアル投資などによる約400億円の投資などを計画しており、営業収益1,510億円、営業利益285億円、経常利益215億円、純利益120億円を見込んでいる。


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