(株)細田工務店は18日、2009年3月期決算を発表した。
当期(08年4月1日~09年3月31日)の連結売上高は347億8,000万円(前期比▲15.2%)、営業損失は162億1,800万円(前期:営業利益14億3,800万円)、経常損失は170億8,000万円(同:経常利益5億5,300万円)、当期純損失は190億1,400万円(同:純利益3億900万円)。
土地価格の大幅下落により、たな卸資産評価の見直しを実施。125億100万円の評価損を計上したほか、固定資産の減損損失、特別退職金等の事業構造改善費用を特別損失として計上。さらに、繰延税金資産の取崩しにより、大幅な赤字となった。
セグメント別では、建設事業において、環境志向の顧客層をターゲットとした商品展開や、顧客参加型イベントの実施による需要の掘起しに努めた結果、売上高は72億1,500万円(前期比▲9.7%)と減少なるも、営業利益は3,700万円(前期:営業損失2億4,400万円)に。
不動産事業においては、その他賃貸収入や販売手数料を加えた売上高は273億1,800万円(前期比▲17.1%)であったが、たな卸資産評価損を売上原価に計上したことにより、営業損失は155億7,400万円(前期:営業利益24億7,600万円)となった。
その他事業においては、売上高2億4,700万円(前期比297.2%増)を計上するも、のれんの償却などにより、営業損失5,200万円(前期:営業損失1,400万円)を計上した。
次期については、売上高255億円、営業利益11億5,000万円、経常利益1億7,600万円、当期純利益1億6,000万円を見込む。
なお、同社は併せて中期3ヵ年経営計画を発表。
具体的には、(1)同社分譲住宅事業「BY-CONCEPT(バイ・コンセプト)」システムの拡販、(2)分譲事業、注文事業、リフォーム事業のワンストップサービス提供拠点の設置等、ドミナント戦略の導入、(3)収益不動産事業からの撤退と収益物件の早期売却等を柱とした、在庫管理・事業用地仕入施策、(4)住宅供給棟数の確保、などを実施していく。
これにより、収益性の回復と高品質な住宅の安定供給を可能とする企業体質への転換を図り、2012年3月期には、自己資本比率30%超、売上高経常利益率3.0%超の達成をめざす。