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マンション市場悪化で32年ぶりの営業赤字に/穴吹工務店09年3月期決算

 (株)穴吹工務店は4日、2009年3月期決算を発表した。

 当期(08年4月1日~09年3月31日)単体の売上高は1,306億5,000万円(前期比▲1.2%)、営業損失48億1,100万円(前年同期:営業利益37億6,400万円)、経常損失77億1,000万円(同:経常利益12億500万円)、当期純損失127億4,600万円(同:当期純損失18億800万円)。用地取得費・建築費の原価上昇と、売上原価へのたな卸資産評価損計上などにより、売上総利益率が低下。市況悪化による販管費増も加わり、営業赤字に。営業損失、経常損失の計上は、32年ぶり。たな卸資産評価損など36億円を特別損失計上し、最終損失も120億円を超えた。

 主力のマンション事業は、売上計上戸数4,450戸(前期比▲1.1%)、売上高1,145億4,000万円(同▲3.5%)を確保したが、急速な景気悪化を背景にした顧客の購入意欲の減退等により、契約高も1,030億9,900万円(同3.6%増)にとどまった。期末の完成在庫は、284戸(同▲14.1%)にまで減少している。

 なお、グループの連結業績は、売上高1,760億8,100万円(同▲1.4%)、営業損失36億5,600万円(前年同期:営業利益47億1,200万円)、経常損失60億7,900万円(同:経常利益21億1,600万円)、当期純損失138億3,400万円(同:当期純損失24億7,600万円)。売上高の7割を占める穴吹工務店と、四国地方で住宅事業を手掛ける穴吹ミサワホームの業績低迷が響いた。

 次期については、連結売上高1,653億円、経常利益34億円、当期純利益26億円を見込む。


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