三菱地所(株)は31日、2010年3月期第1四半期決算を発表した。
当期(09年4月1日~6月30日)の連結営業収益は2,096億1,300万円(前年同期比▲0.1%)、営業利益は299億1,700万円(同▲25.1%)、経常利益は212億3,500万円(同▲34.3%)、当期純利益は96億3,500万円(同▲35.8%)。
セグメント別にみると、ビル事業では、「丸の内パークビル」の新規稼働、連結子会社であるチェルシージャパン(株)の収益が新たに寄与。営業収益は1,059億4,500万円(前年同期916億6,600万円)、営業利益は306億1,300万円(同274億2,100万円)となった。
なお、同社のオフィスビル全国全用途の空室率は3.41%、丸の内の事務所空室率は2.26%。
住宅事業では、マンション事業において売上計上戸数が前年同期に比べ大幅に増加。連結子会社である藤和不動産(株)における住宅事業の売上が対前年同期比363億円増と大きく寄与した。営業収益は755億2,700万円(前年同期386億900万円)、営業利益は23億5,700万円(同▲19億8,000万円)となった。
なお、同社のマンション完成在庫は2,180戸。
資産開発事業では、前年同期に計上した「トレードピアお台場」(東京都港区)の売却に伴う収入がなくなった影響により大幅な減収となった。営業収益は24億9,200万円(前年同期523億8,300万円)、営業利益は7億9,500万円(前年同期165億1,300万円)となった。
同社執行役員広報部長の清沢光司氏は「ビル事業においては、空室率は上昇しているものの、当社では平均賃料のアップができた。空室については、迅速かつ的確にテナントのニーズに応え、市況にあった対応をし、来期には埋め戻したい。また、住宅事業においては、マンション購入者のマインドは回復してきている。2010年通期には丸の内再構築に貢献していきたい」などと語った。
通期は、営業収益9,945億円、営業利益1,420億円、経常利益1,090億円、当期純利益550億円を見込んでいる。