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空室率上昇が響き減収減益、1口当たり分配金は2万1,775円/NBF09年6月期決算

 日本ビルファンド投資法人(NBF)は14日、2009年6月期決算を発表した。

 当期(09年1月1日~6月30日)の営業収益は307億6,100万円(前期比▲1.5%)、営業利益は142億9,600万円(同▲2.0%)、経常利益は117億3,300万円(同▲2.7%)、当期純利益は118億100万円(同▲2.1%)、1口当たり分配金は2万1,775円(同▲477円)。

 当期の不動産賃貸事業収益は、空室率の上昇等により家賃、共益費が減少したこと等に伴い、前期比4億5,700万円の減収。また、不動産賃貸事業費用は、08年の新規物件取得等により固定資産税等の公租公課が増加したものの、水道光熱費、修繕費等が減少したため、不動産賃貸事業利益は前期比3億3,900万円の減益となった。

 保有物件については、テナント満足度の向上をめざした運営管理、設備の更新・新設を計画的に実施。併せて、適切なマーケットの把握と賃料設定等により安定的な賃貸事業収入の確保を図ったが、既存テナントの賃料改定実績は月額▲600万円となった。

 また、安定的な賃貸キャッシュ・フローが期待できる優良オフィスビルへの投資を基本方針とし、慎重に検討を行なったうえで「NBF御茶ノ水ビル」(所有権、取得価格208億4,000万円)を取得。当期末における全不動産ポートフォリオは、保有物件ベースで61物件、投資額は(取得価格ベース)7,831億円、総賃貸可能面積は77万平方メートル。期末稼働率は95.4%(前期96.8%)、期中平均稼働率は96.1%(同97.2%)。

 同投資法人・代表取締役社長の西山晃一氏は「賃料は、年内、あるいは年度末で底となるのでは」と述べ、次期(09年7月1日~12月31日)については営業収益297億2,200万円(前期比▲3.4%)、営業利益129億4,100万円(同▲9.5%)、経常利益100億2,700万円(同▲14.5%)、当期純利益100億2,700万円(同▲15.0%)、1口当たり分配金1万8,500円を見込む、としている。


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