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田畑価格は17年連続、山林価格は18年連続の下落/JREI調査

 (財)日本不動産研究所(JREI)はこのほど、2009年3月末現在の「田畑価格及び小作料調」と「山林素地及び山元立木価格調」の調査結果をとりまとめた冊子を発行した。

 田畑価格及び小作料調については、都道府県で農地事情をもっともよく反映するとみられる市町村約1,500を選定し、市町村役場または農業委員会等に調査票を送付、2009年3月末時点の田畑価格および小作料について回答を得た。

 また、山林素地及び山元立木価格調については、約1,000の市町村を選定し、市町村役場または森林組合等に調査票を送付し回答を得た。

 それによると、田畑について、全国平均の普通品等実測10a当たりの価格は、田が90万2,781円(前年比▲3.3%)、畑が52万606円(同▲3.2%)となるなど、低下傾向が明らかになった。
 08年度の農産物価格が比較的安定したことや農地集積の進展などから、保合気配の市町村も多かったものの、高齢化の進展などで条件不利地域の農地維持が困難となるケースがみられたことによるもの。
 なお、田は17年連続、畑は18年連続の下落となっている。

 また、普通品等10a当たりの田畑の小作料は、田が1万2,032円(同▲6.1%)、畑が5,978円(▲4.7%)となった。

 山林素地および山元立木価格について、全国平均で普通品等10a当たりの山林素地価格は、用材林地で5万2,747円(同▲4.3%)、薪炭林地が3万4,851円(同▲2.7%)となるなど、1973年の価格に近い水準まで低下した。
 これは、住宅着工数の減少等で木材価格の価格が低下したことなどを反映している。
 また、山元立木価格は、杉が2,548円、桧が7,850円、松が1,466円と、前年に比べ、それぞれ▲19.5%、▲16.8%、▲10.5%と大幅に低下した。
 なお、桧立木価格は最高であった1981年の4万2,947円の18.3%と、1960年ごろの水準。

 詳細は、同研究所ホームページを参照のこと。


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