シービー・リチャードエリス(株)(CBRE)はこのほど、アジア主要都市の不動産投資マーケットについてまとめた「アジアインベストメントマーケットビュー(2009年上半期)」を発表した。
それによると、アジアの不動産投資市場は、2009年はじめは不調であったものの、第2四半期に回復を見せ、前期比41%増となった。ただしこれは債務返済のため手持ち不動産を売却する必要に迫られたオーナーが現在の価格水準に妥協した結果によるもの。09年上半期としては、前年同期比で▲58%となっている。
アジアにおける直接不動産投資は、日本がアジア全体の投資額の44%を占め、続いて中国が18%、香港が15%となっている。
なお、2009年第2四半期中に締結された不動産取引のうち、最大規模のものは、AIGの東京本社であったAIG大手町ビルの日本生命への売却(12億ドル相当)。また、2009年上期のアジアにおける取引うち上位10件中8件が同一国内バイヤーによるものであった。
なお、今後の見通しとして、経済は引き続き回復する見込みで、資産価格が安定、投資家も徐々に不動産投資市場に戻ってくると予測している。