名橋「日本橋」保存会および日本橋地域ルネッサンス100年計画委員会、三井不動産(株)は、東京メトロ「三越前」駅地下コンコース壁面に180mにわたって設置した複製絵巻「熈代勝覧(きだいしょうらん)」をプレス向けに公開した。
名橋「日本橋」保存会と日本橋地域ルネッサンス100年計画委員会は、日本橋の活性化と新たな魅力の創造を目的に「日本橋再生計画」を推進しており、今回の設置はその一環として実施されたもの。
「熈代勝覧」絵巻とは、1805年頃の江戸日本橋から今川橋までの大通り約700mを東側から俯瞰したもので、ドイツのベルリン国立アジア美術館に所蔵されている。
沿道にある88軒の店や行きかう1,671人の町人、犬20匹、馬13頭などが克明に描かれており、本大通りは「丙寅の大火」で焼失したとされていることから、その直前の貴重な記録といえ、学術的価値も高い。
事業者説明を行なった名橋「日本橋」保存会副会長・細田安兵衛氏は「日本橋で生まれ育った私にとって、こうした貴重な資料が残っていたことは大変うれしい。明るさや賑やかさなど、江戸庶民の生活の実態がわかる内容であり、今後の日本橋のまちづくりに役立てられれば」と語った。
なお、同複製絵巻は30日12:30より一般向けに公開される。