アトラクターズ・ラボ(株)は11日、東京23区の2009年7~9月期の賃料改定状況を分析した「東京23区賃料改定状況調査」を発表した。同社独自の賃貸住宅データベースを用い、23区の各住戸の前回募集賃料と今回募集賃料を比較したもの。四半期ごとに集計しており、今回が4回目。
当期09年9月時点の賃料改定状況は賃料帯によらず、前回(09年4~6月)よりさらに悪化。低額賃料帯(20万円未満)は約▲2%、高額賃料帯(20万円以上)は約▲8%落ちとなり、賃料減額が低額賃料帯にまで波及してきていることがわかった。また、賃料改定率が0%台となる賃料帯も、皆無となった。
地域別でも、都心の千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区の5区と他区のすべてのエリア、賃料帯で減額が進行。平均賃料改定率は、都心5区の賃料20万円未満が▲2.9%、20万円以上が▲8.5%。他の区は、20万円未満が▲1.4%、20万円以上が▲5.7%と、いずれも都心5区の減額率が高くなっている。
同社は、失業率増加による雇用不安や給料の減額、デフレ基調という情勢が賃貸住宅にも波及しているものと考えられる、と分析している。