住宅・金融フォーラムは11日、すまい・るホール(東京都文京区)で住宅・金融シンポジウム「多様化する『住まい方』にどう答えるか~住宅・金融の立場から」を開催した。
寿命の長期化、住宅の長寿命化を踏まえた、各地域の住まいのあり方について、大学、金融機関、ハウスメーカーの専門家が講演・議論するもの。
主催者としてあいさつした住宅・金融フォーラムの村本 孜成城大学社会イノベーション研究科長は「少子高齢社会のなか、住宅の長寿命化を図る新しい政策が推進されており、さまざまな課題もある。本日のディスカッション等で新たな発見ができれば」と述べた。
講演は、「今こそ住宅・金融にイノベーションを」というテーマで、立命館大学大学院法学研究科教授の大垣尚司氏が、現在の住宅新設着工や住宅購買者の構造変化などから、住宅に関する経済政策の問題点、高齢者の住替え潜在需要、それに当たって必要な住替え・金融制度などを語った。
続いて、パネルディスカッションのイントロダクションとして、村本教授が、「少子高齢化時代を迎え、これからの『住まい方』を考える」をテーマに講演。
パネルディスカッションでは、コーディネータを村本教授が務め、パネリストとして、大垣教授のほか、NPO法人シニアライフ情報センター代表理事・池田敏史子氏、積水化学工業(株)住宅カンパニーCS・品質保証部長・武田敏郎氏、(財)日本不動産研究所参事・西嶋 淳氏、(株)千葉銀行執行役員支店支援部長・宮沢孝幸氏が参加し、「少子高齢化時代を迎え、これからの『住まい方』を考える」というテーマのもと、日本の空家率や諸外国との住宅寿命の比較、住宅履歴書の活用方法、高齢期の住まい方、中古住宅の価値創造、今後必要な金融商品についてなどについて、それぞれの立場から見解を述べた。