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全国最大規模となる「多摩ニュータウン一括建替え」決議が成立/東京建物

「多摩ニュータウン」建替後イメージパース

 東京建物(株)は29日、同社が事業協力者として事業参画している多摩ニュータウン内「諏訪2丁目住宅」(東京都多摩市、総戸数640戸)の管理組合臨時総会において建替決議が成立したと発表した。
 多摩ニュータウン内での分譲住宅の建替えは初となり、一括の建替えとしては、全国での最大規模となる。

 「諏訪2丁目住宅」は、多摩ニュータウンにおいて最も早い1971年に入居が開始され、約6.4haの広大な敷地に5階建ての分譲マンション23棟640戸で構成されている。小田急線「小田急永山」駅・京王多摩線「京王永山」駅徒歩7~8分と立地条件に恵まれているものの、建物や設備の老朽化、エレベーターが設置されていない、空家の増加などの問題が生じ、建替計画が浮上していた。
 同社では、2007年5月に事業協力者に認定されて以来、住民らとともに建替えに向けた活動を実施しており、このたび、決議が成立した。

 事業手法は、「マンション建替え円滑化法」にもとづくスキームとし、住宅建設にあたり現在の余剰容積を活用する方法により現戸数以上の住宅数を建設。還元住戸以外を同社が取得し、一般分譲する。

 建替えプランは、既存の緑地やオープンスペースを生かしつつ、採光にも配慮したゆとりを感じる住棟配置計画とし、高齢者等に配慮したバリアフリー計画とする。また、住民のコミュニティ形成を支援する共用施設やサービスを導入するほか、防犯対策や地震等の災害に備えた設備・サービスを提供していく。

 建替え後の建物は、鉄筋コンクリート造地上11~14階建ての全7棟・総戸数1,250戸。延床面積は約12万平方メートル。居室は2DK~4LDK、専有面積43~98平方メートル。2012年初旬着工、13年冬竣工の予定。


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