森ビル(株)は3月31日、「東京23区の大規模オフィスビル市場動向調査(速報版)」を公表した。1986年以降竣工の、東京23区に所在する事務所延床面積1万平方メートル以上を対象に実施したもの。
2010年の大規模オフィスビル供給量は85万平方メートルとなる見込みで、08年以降3年連続で過去平均(103万平方メートル)を下回る水準となった。一方、11年は153万平方メートル、12年は141万平方メートルで、過去平均を上回る見込み。
10~14年の供給量の内訳をみると、都心3区が57%で、過去10年間(75%)と比べて低い水準となった。
また、09年の新規需要は31万平方メートルで、空室率は5.9%となった。
今後の動向については、都心3区において大規模オフィスビルの供給割合が少ない一方、新規賃借意向が回復していることから「同エリアを中心に空室率が改善に向かう可能性が高い」としている。