伊藤忠商事(株)は、静岡ガス(株)(静岡市駿河区、代表取締役社長:岩崎清悟氏)と共同で、国内で初のリチウムイオン蓄電池システムを導入した戸建住宅を発表した。
伊藤忠商事は、車載用リチウムイオン電池の2次利用ビジネスモデルの構築を推進しており、つくば市での低炭素交通社会システムの共同実証・実験プロジェクトにおけるコンビニエンスストア、ガソリンスタンドや、分譲マンション「クレヴィア二子玉川」(東京都世田谷区、伊藤忠都市開発(株)が開発・販売)にて蓄電池システムの導入を進めてきた。今回の戸建住宅への導入が、4種目の2次利用となる。
使用する蓄電池システムは、米国EnerDel Inc製蓄電池をベースとし、「つくば市における低炭素交通社会システムの共同実証プロジェクト」において電気自動車に搭載される車載用蓄電池と同様の蓄電池を定置用途で使用するもの。同実証プロジェクト用に開発した蓄電池のリモート監視機能も付与した。
これらにおいて、収集・解析したデータをもとに、今後、コンビニ、ガソリンスタンド、マンション、戸建住宅へと2次利用展開する際に蓄電池システムが最適化するよう検証していく。
今回導入した戸建住宅は、低炭素型タウン(分譲地)「エコライフスクエア三島きよずみ」(静岡県三島市、旧静岡ガス三島支店跡地)22棟のうちの2棟。燃料電池・太陽光発電システム併設の戸建住宅へリチウムイオン蓄電池を導入し、エネルギーの「地産地消」モデルを構築する。また、同事業は、環境省が募集した「チャレンジ25地域づくり事業」にも採択されており、三島市が掲げる環境先進都市計画の実現に貢献していく。
2010年4月に区画造成工事、同年8月に住宅建設、11年3月に入居開始を予定している。