東急リバブル(株)は10日、2010年3月期決算を発表した。
当期(09年4月1日~10年3月31日)の連結売上高は521億8,700万円(前期比▲4.0%)、営業利益は32億4,900万円(同93.0%増)、経常利益は33億1,900万円(同99.4%増)、当期純利益は17億4,400万円(同156.1%増)と、減収増益に。この2年間、営業費用(店舗賃料、人件費)の削減に努め、2年間で営業固定費を約20億円圧縮。その効果が表れた。
主力の仲介事業は、リテール部門においては一般顧客の実需取引とパワービルダー向け土地仲介、ホールセール部門は小口投資家の取り込みなどを強化。売買取扱件数は1万4,669件(同9.5%増)と伸長した。しかし、リテール部門とホールセール部門のいずれも大幅に平均取引価格が低下。売買仲介取引高は5,481億1,000万円(同▲0.2%)、仲介業における営業収益は278億円(同1.0%)にとどまった。一方、営業利益は営業費削減の成果で、34億3,400万円(同98.8%増)を計上した。
販売受託業は、大型物件の引渡し計上が減り、取引件数2,449件(同▲36.2%)、取扱高1,063億3,000万円(同▲35.3%)となり、営業収益は37億4,900万円(同▲25.4%)、営業利益は2億3,500万円(同1.8%増)となった。
賃貸業は、管理戸数が6万4,052戸(同4,313戸増)と増加したものの、空室率の上昇に伴うテナント募集費用などの営業原価が増加し、営業収益106億9,400万円(同2.7%増)、営業利益は15億3,500万円(同▲17.3%増)にとどまった。
なお、次期については、「リテール仲介については、ほぼ市況の底打ちが感じられることから、成長路線へシフトする。東急ブランドの効果が見込めるエリアで、開設時期は未定ではあるが3店舗ほど出店したい」(経営企画部長・太田陽一氏)とし、連結営業収益575億円(同 10.2%増)、営業利益38億5,000万円(同18.5%増)、経常利益38億円(同14.5%増)、当期純利益22億万円(同26.1%増)としている。