サンフロンティア不動産(株)は14日、2010年3月期決算説明会を開催した。
当期(09年4月1日~10年3月31日)の連結売上高は144億6,900万円(前期比▲46.2%)、営業損失は34億4,800万円(前期:営業損失170億9,000万円)、経常損失は37億7,600万円(同:経常損失177億9,400万円)、当期純損失37億1,200万円(同:当期純損失176億6,600万円)。第2四半期における多額の評価損等の損失処理により、通期の業績を黒字化するまでには至らなかったものの、第3四半期、第4四半期と2期連続の黒字を確保、純利益は約140億円の大幅改善となった。
不動産再生事業では、リプランニング事業において6件を売却したほか、4物件を固定資産に振り替えた。また仕入れについては、第4四半期において約2年ぶりに物件を購入した。賃貸ビル業においては、商品化が完了した大型リプランニング物件等の売却が進んだことから賃料収入は減少したものの、従来より保有している固定資産2棟と長期保有を目的としたリプランニング物件4棟については、95.7%の稼働率を維持。不動産証券化事業では、第2四半期に開発型SPCや私募ファンドへの投資につき約30億円の評価損を計上、損失処理を行なった。
その結果、売上高127億4,800万円(前期比▲50.5%)、営業損失33億4,700万円(前期:営業損失160億3,300万円)となった。
不動産サービス事業では、賃貸仲介事業において売上総利益が前期比約2倍に大きく伸長。プロパティマネジメント事業では、リーシング業務の成約実績を強みに受託棟数が順調に増加、滞納賃料保証事業における滞納事故は、約1.4%の低水準で推移した。
その結果、売上高17億2,000万円(前期比52.4%増)、営業利益2億2,600万円(前期:営業損失4億2,300万円)の増収増益となった。
説明会で、同社代表取締役の堀口智顕氏は「2期連続で多額の損失計上となったが、財務体質の強化と損益の黒字転換を図るべく邁進してきた結果、足元の業績は回復基調となっている。今後はさらに、経営の基盤強化等に注力し、景気や市況に左右されにくい安定的な経営基盤を確立していきたい」と述べた。
なお次期については、売上高92億円、営業利益8億6,000万円、経常利益7億2,000万円、当期純利益7億円を見込んでいる。