不動産ニュースと不動産業務のためのサポートサイト

住宅ストック事業に注力。2011年3月期売上高は微増見込み/大和ハウス

 大和ハウス工業(株)は14日、2010年3月期決算のマスコミ向け決算説明会を開催した。

 当期(09年4月1日~10年3月31日)の連結経営成績は、売上高1兆6,098億8,300万円(前期比▲4.8%)、営業利益627億1,400 万円(同▲14.8%)、経常利益600億3,600万円(同50.6%増)、当期純利益191億1,300万円(同358.3%増)。
 売上高、営業利益は景気低迷の影響などにより前年を下回ったものの、退職給付数理差異償却損や特別損失の減少により、経常利益・純利益は前年を大幅に上回る結果となった。

 住宅事業における戸建住宅部門では売上高3,259億800万円、営業利益62億400万円を、賃貸住宅部門では売上高4,490億600万円、営業利 益386億5,500万円を、マンション部門では売上高1,193億800万円、営業損失183億2,300万円を、住宅ストック部門では売上高469億 7,400万円、営業利益17億3,900万円をそれぞれ計上。
 事業全体の売上高は9,415億2,800万円(同▲1.8%)、営業利益291億1,000万円(同2.0%増)となった。

 次期(2011年3月期)は、環境や高齢化を切り口としたコア事業の提案力強化やキャッシュフロー重視の経営により利益体質の強化と財務体質の改善を図り、連結売上高1兆6,100億円、営業利益660億円、経常利益605億円、当期純利益240億円を見込む。
 また、既存の住宅のリフォームなどを行なう住宅ストック事業に注力していく方針で、部門別の業績見通しの売上高では、戸建住宅事業を3,135億円(前期比▲3.8%)、賃貸住宅事業を4,745億円(同5.7%増)、マンション事業1,160億円(同▲2.8%)、住宅ストック535億円(同13.9%増)としている。

 説明会において同社代表取締役社長の村上健治氏は、「住宅エコポイントや贈与税非課税枠の拡大といった政策が功を奏し、前期の純利益大幅増の要因にもなった。11年については、建替えやリフォームといった中古住宅にまつわる事業の拡大に期待を寄せている。また、環境対策が住宅市場の拡大に必要不可欠であることから、こうしたニーズにかなった値ごろ感のある商品を提供していきたい」などと語った。


最新刊のお知らせ

2025年6月号

本業に意外な効果!?不動産事業者のサイドビジネス ご購読はこちら