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新規物件稼動や住宅分譲事業の好調により、経常利益が前期比100%超に/サンケイビル10年3月期決算

 (株)サンケイビルはこのたび、2010年3月期決算を発表した。

 当期(09年4月1日~10年3月31日)の連結売上高は322億3,900万円(前期比1.8%増)、営業利益は39億3,400万円(同62.5%増)、経常利益は22億9,300万円(同101.9%増)、当期純利益は11億7,100万円(同▲9.7%)となった。

 ビル賃貸事業では、「ブリーゼタワー」の通期稼動のほか、「JAビル」および「経団連ビル」の新規稼動、「東京サンケイビル」の賃料水準の上昇などにより増収。また、管理費や付帯費用等のコスト削減も奏功し、売上高171億8,900万円(前期比13.5%増)、営業利益57億100万円(同30.0%増)となった。

 資産開発事業では、SPCやファンドからの配当収入などを計上したものの、前期計上の収益用不動産1物件の売却収入がなくなったため、売上高は1億6,600万円(同▲93.4%)、営業損失3億6,900万円(前期:営業利益13億円)を計上。
 また、住宅分譲事業では、新規物件である「ルフォン富士見台」(東京都練馬区)などの販売戸数153戸を販売収入に計上し、売上高82億2,000万円(前期比54.9%増)となったが、販売状況が振るわなかったことや、第2四半期における棚卸資産評価損1億5,000万円の計上したことにより、営業損失は7億1,000万円(前期:営業損失21億3,400万円)となった。ただし、棚卸評価損は大幅に減少したため、14億2,400万円の利益改善となっている。

 次期予想では、連結売上高330億円、営業利益44億円、経常利益26億円、当期純利益14億円を見込んでいる。
 
 あわせて、10年度から14年度までの中長期経営計画を策定。前中長期経営計画において、安定的なキャッシュフローの創出および住宅事業などへの新規参入といった新たなノウハウの獲得と経験を蓄積したことから、さらなる成長をめざし策定したもの。
 具体的には、(1)継続プロジェクトを着実に進めながら、既存事業への投資を拡大し、収益を向上させる、(2)オフィス開発と住宅開発を開発型経営の根幹に据え、「環境」と「少子高齢化」への取組みを軸にさらなる成長を図っていく。
 最終年度である14年度は売上高500億円、営業利益80億円、経常利益60億円、EBITDA(事業利益+減価償却費)は120億円をめざす。
 


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