藤和不動産(株)は、大和システム(株)と共同で、分譲マンション「BELISTA神戸旧居留地」(神戸市中央区、総戸数253戸)の販売を開始する。
同物件は、JR東海道線「三宮」駅徒歩10分、近畿財務局が保有していた国土交通省水利実験所跡地に建設される、地上26階建てのマンション。建設地は、神戸港開港後、欧米人により都市開発された「旧居留地」エリアに属し、行政により都市景観形成地域として、歴史的建造物の保全や建築物の意匠、照明、屋外広告物などが厳しく規制されている。そのため、過去分譲マンションの供給は2棟しかなく、その希少性の高さを最大のセールスポイントとしている。
建物は、逆梁・免震工法を採用。周囲の景観に溶け込むよう、白を基調にしており、まち並みとの連続性を持たせるため、基壇部には石張りの列柱を配した。海岸通り沿いという立地をいかし、眺望と採光、通風に優れた南向き住戸が8割を占め、残り住戸も角住戸としている。
住戸は、1LDK~4LDK、専有面積約56~125平方メートル。希少価値の高い立地であることから、24~26階をハイエンド向けの「プレミアムフロア」とし、専有面積100平方メートル以上、内装グレードや天井高を上げ、セキュリティレベルも高めている。
2009年12月からプロモーションを開始し、約800件の事前反響を得ている。モデルルームは、3月下旬からオープン。約350組を集客済み。正式販売は、6月下旬を予定。販売価格は、2,900万~9,900万円台。最多価格帯3,800万円台、坪単価は190万円台(プレミアムフロアはプラス40万円)となる予定。神戸市内居住者が4割を占めるほか、大阪市や姫路市、岡山市など周辺エリアからの集客もある。
販売開始にあたり会見した、藤和不動産執行役員西日本事業本部副本部長の長谷川 良裕氏は「旧居留地エリアは、長年にわたり都市機能が整備され、歴史的建造物や街並みの保全といった景観維持に関して、行政の力の入れ方が違う。当然、マンション建設に関しても制約が多かったが、まち並みとの一体性を待たせた外観デザインの採用など、行政との協議を進めてきた。ハーバービューのロケーションに加え、生活利便性にも勝るなど、希少価値は高い」と自信を見せた。