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不動産全セクターで期待利回りが低下、賃貸マンションは低下幅が拡大/CBRE調査

 シービー・リチャードエリス(株)(CBRE)は5月31日、「不動産投資に関するアンケート」結果を発表した。
 期待利回り水準等の把握に資する参考データの収集・分析のために実施しているもの。アレンジャーやレンダー、ディベロッパー、アセットマネージャー等を対象に、4月2~15日の期間にメールでアンケートを送付。対象者数は137、回答者数は83件、回収率は60.6%。

 今期は、前期まで期待利回りが上昇していたセクターも含め、全セクター(オフィス・賃貸マンション・商業・ホテル・倉庫)において期待利回りが低下した。 

 オフィスでは、東京大手町のプライムオフィスビルの期待利回り(NOIベース、以下同)が、4.50~4.75%(前四半期比下限変化なし、同5pbs低下(上限))で、上限値のみ低下した。また、大阪では6.50~6.90%(同変化なし、同10bps低下(上限))、名古屋では6.60~7.00%(同18bps低下(下限)、同15bps低下(上限))と、上限・下限ともに低下となった。

 一方、東京のワンルームタイプの賃貸マンションの期待利回りは5.80~6.20%(同20bps低下(下限)、同30bps低下(上限))。ファミリータイプは5.90~6.30%(同10bps低下(下限)、同25bps低下(上限))で、低下幅が拡大した。

 同社では、「3大都市のオフィスの期待利回りについてみると、前期まで上昇を続けてきた名古屋が、今期は前期比15~18bps(上限、下限)低下した。名古屋の期待利回りの低下は2年ぶり。東京および大阪については、ここ数期横ばいで推移していたが、今期は上限値のみわずかながら低下した。4月末からの世界同時株安などによる資本市場への影響が、本調査時点では折り込まれていないため、今後の動向が注目される」としている。

 詳細は同社ホームページを参照。


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