国土交通省は11日、「平成21年度首都圏整備に関する年次報告」(首都圏白書)を、政府に報告した。
今回は、5月に行なわれた同省成長戦略会議報告で打ち出された国家戦略としての「大都市圏戦略」策定を受け、これまでの大都市圏政策について評価を実施。今後の課題として(1)東京圏の相対的地位低下への懸念、(2)東京圏の社会資本ストックの急激な老朽化、(3)広域的な緑地の保全・再生の必要性、を挙げた。
そのうえで、「これまでの大都市圏における成長管理型の政策は、その効果が不明であるうえ、国際競争力を後退させる懸念があり、今後は、大都市圏対地方という二項対立を越えて、大都市圏の競争力を強化する国家戦略ビジョンが必要」とし、「大都市圏の競争力を助長するための、戦略ビジョンや全般的なインフラ整備計画が必要」としている。
同白書の全文は、同省ホームページを参照。