スターツコーポレーション(株)は29日、同社グループの2009年度の事業内容・業績などを報告する記者懇談会を開催した。
当期(09年4月1日~10年3月31日)は、連結売上高1,202億800万円(前期比0.2%増)、営業利益82億500万円(同10.6%増)、経常利益70億4,200万円(同8.9%増)、当期純利益19億2,500万円(同224%増)となった。経費削減による販管費の減少(前年同期比▲2,292万円)、建設事業のコスト削減等により利益率が向上した。
主軸の建設事業では、売上高465億5,700万円(前期比16.5%増)、営業利益39億8,500万円(同39.2%増)を計上。うち、工事進行基準適用による、売上高は27億4,300万円、営業利益は5億5,700万円。受注高は347億6,600万円(同▲11.4%)、受注件数は390件(同4%増)。
なお、当期において、東京電力(株)、ミキハウス子育て総研(株)とともに、良質な子育てができる賃貸住宅「アリア・ソワン・プレミアム」を商品化。賃貸住宅として初めて、ミキハウス子育て総研の「子育てにやさしい住まいと環境」認定を受けた。
仲介・賃貸管理事業は、管理物件数の増加(前期末比2万1,037件増)に伴い、売上高544億1,700万円(前年同期比1.9%増)、営業利益51億5,900万円(同30.8増)と伸長、客単価が下がるなか健闘した。
09年6月に関西スターツ(株)、中部スターツ(株)、仙台スターツ(株)、札幌スターツ(株)を設立、各エリア密着で営業展開するとした。そのほか同年5月に海外法人のスターツインターナショナルベトナムを立ち上げた。
分譲事業は、売上高48億7,400万円(同▲57.2%)、営業損失12億5,200万円(前年同期:8,400万円)となった。
不況の影響で、これまで新規開発は控えていたが、09年末に(独)都市再生機構から千葉県浦安市の土地(敷地面積5万2,000平方メートル)を仕入れ、「新浦安プロジェクト」として、大型分譲開発に着手。水辺や緑などを生かした環境共生や多様なコニュニティスペースの設置など落ち着き・やすらぎのある住環境をめざす。
平均100~120平方メートルの低層マンションを120戸、平均65~80坪の大型戸建100区画の供給を計画。販売開始は11年1月を予定。
同社代表取締役専務兼グループCFOの大槻三雄氏は「新浦安エリアは、スターツとして縁のある地。新浦安に愛着を持ち、長く住んできた方々の住み替え先として訴求していきたい」と語った。
10年度の事業計画では、連結売上高1,150億円、営業利益84億円、経常利益71億円、当期純利益20億円を見込む。