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既存オフィスビル改修で、日本初の省エネ空調システム導入/三菱地所

天井輻射パネルとLEDタスク&アンビエント照明を導入した、改修後のオフィス空間

 三菱地所(株)は2日、「大手町ビル」(東京都千代田区)内の本社の一部(約375平方メートル)を低炭素型オフィスに改修し、CO2排出量削減のための「ハイブリッド型天井輻射空調システム」と「LEDタスク&アンビエント照明システム」を導入、実証を開始すると発表した。

 「ハイブリッド型天井輻射空調システム」は、天井輻射パネルによる輻射空調と建物躯体への冷蓄熱を複合した空調システム。冷温水パイプを裏側に取り付けた金属製天井輻射パネルによる「輻射空調」と、夜間に建物躯体に蓄えた冷熱を微風速の旋回流により循環させることで、室内温度を均一に調整する。冷温風を送る従来型空調と比較し、輻射空調の水搬送では動力の消費電力を約4分の1に削減可能。また、躯体への冷蓄熱には深夜電力を活用するため、電力使用の平準化に寄与する。
 なお、同システムの導入は日本初。

 「LEDタスク&アンビエント照明システム」は、天井のアンビエント照明と、机上で個別調整するタスク照明を併用した照明システム。一般的なオフィスでは、天井照明だけで机上照度750ルクスを提供することが標準となっているが、同オフィスでは天井照明を300ルクスに設定。一方で、タスク照明(机上照明)を併用することで、必要な箇所に必要充分な明るさを的確に提供する。

 今回の実証結果を踏まえ、同社は新築ビル・既存ビル双方への同システムの導入を検討していく。


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