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国際競争力強化などに向けた税制改正要望を検討/不動産協会

 (社)不動産協会は2日、第253回理事会を開催し、2011年度税制改正に向けた検討を実施した。

 税制改正に向け、「国際競争力の強化」、「生活インフラとしての良質なストック形成」、「低炭素型都市の創出」という3つの戦略目標を掲げたうえで、(1)都市再生およびまち再生促進税制、(2)JREIT等の不動産取得税の課税標準の特例、(3)住宅に係る登録免許税の軽減税率特例、(4)不動産売買契約書等の印紙税の軽減特例、(5)既存住宅のバリアフリー改修および省エネ改修の投資減税など9つの項目について、早い段階から要望していくことを明らかにした。

 理事会後、会見した同協会理事長の岩沙弘道氏は、景気の遅行指標であるオフィスビル賃貸市場は依然として厳しいものの、マンション在庫やマンションの初月契約率、住宅着工、既存住宅流通をみても、引き続き活況を呈していることがわかり、日本の住宅・不動産市場は全体として明るいとの見解を示したうえで、先日閣議決定された新成長戦略として創設された『国際戦略総合特区』や『地域活性化総合特区』などの総合特区制度に期待感を表した。

 また、消費税率引上げの議論について「社会保障や財政、国際競争力といった骨太の議論の中で、国民にとって住宅がどうあるべきかといった観点から検討を進めることが必要」とし、今後引上げが検討される際には、海外事例研究や論点整理を行なたうえで、議論参加や問題提起をしていく方針を明らかにした。


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