不動産ニュースと不動産業務のためのサポートサイト

今年を「工務店復権元年」に/ジャーブネットが全国大会

全国大会では、長期優良住宅の供給棟数、受注伸び率、施工管理力など10部門で優秀会員を表彰した
「今年を工務店復権元年としたい」と抱負を語った宮沢俊哉主宰

 全国のホームビルダーによる協働グループ「ジャーブネット」(主宰:宮沢俊哉・アキュラホーム(株)代表取締役社長)は8日、椿山荘(東京都文京区)で第11回「ジャーブネット全国大会」を開催。今年度の活動方針発表、優秀会員表彰などを行なった。

 2009年度実績は、会員数が450社(前年比▲10.0%)、販売実績が8,375棟(同▲4.6%)、会員1社平均販売棟数は16.4棟(同4.5%増)となった。“量より質”を追求すべく、新規入会を抑制したことに加え、年間供給棟数10棟未満の工務店の倒産・廃業・休業が相次いだため。反面、年間20棟以上を供給する会員の供給量は増えていることから、平均販売棟数は増加した。

 今年度は、重点施策として(1)環境変化に対応する商品・技術力の強化、(2)顧客満足から顧客感動へ、(3)コスト(プライス)ダウンのさらなる追求、(4)名経営者発掘と育成、を挙げた。

 「エコ」「長期優良住宅」「低価格」というキーワードに対応した新商品として、中核企業のアキュラホームが長期優良住宅「めぐるeco」を、17日に発売する。09年4月から10年8月までの直接原価コスト削減を約7.5%と想定(10年2月までに5.5%を削減済み)。その削減したコスト分の「エコ特別仕様」を無料で提供するもの。具体的には(1)建物全周への軒の出を深く、(2)格子付き地窓、高所用窓、通風欄間により自然の風を呼び込む、(3)リビングの軒の出にドライミスト設置、(4)基本照明のLED化などで、自然を感じながら快適に生活できる空間とする。さらに、柱・桁の大部分に、無垢の国産材を使用しながら、販売価格を1,290万円~(2階建て・床面積約29.5坪)に抑える。ユーザーの反響を見ながら改良し、秋口をめどに会員に提供する。

 このほか、09年話題を呼んだ550万円の「新すまい55」の反響を踏まえ、適正価格の企画住宅の可能性を検証するほか、10年目の無料点検・リフォームの本格化など「家守り」の強化、デザインコードの進化などに取り組んでいく。

 同日記者会見した宮沢主宰は「住宅業界の常識は、いま大きく変わりつつある。地域活性化や国産材の振興などを背景に、地域の工務店の時代がやってきたと確信する。今年を工務店復権の元年としたい」などと語った。


最新刊のお知らせ

2025年5月号

「事故物件」、流通の課題は? ご購読はこちら