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スターツ・SEAネットワークが全国大会、「ストックビジネスの強化へ」

「実務懇談会・研修会に一層取り組み、真のパートナーシップを築いていきたい」と語る井口理事長

 スターツグループの(株)スターツ総合研究所は22日、全国各地の不動産会社と提携、相互発展をめざして展開する「SEA ネットワーク」の全国大会を、第一ホテル東京(東京都港区)で開催した。

 2010年7月1日時点のSEAネットワーク会員会社数は114社416店舗(昨年度118社379店舗)、ピタットハウスと合わせると合計店舗数803店舗(同758店舗)。取引オーナー数3万人(同約2万5,000人)、総管理戸数約31万戸(同約26万戸)となった。

 09年度の取組み成果は、建築受注165世帯(16棟)、時間貸し駐車場数31ヵ所(管理台数280台)、リノベーション工事受注16世帯、商業テナントの共同誘致数11件、収益不動産売買成約数24件、社宅管理代行成約数811件(送客数1,602件)を達成。そのほか、スターツグループCEO補佐兼スターツ総合研究所理事長・井口一弘氏は「09年5月から開始した後継者育成の勉強会『ism』において、会員会社の意識、行動ともに手ごたえを感じている」と発表した。
 課題点として、スターツグループ、会員各社ともにより一層の努力が必要なこと、成果の上がらない会員会社もまだ多いことをあげた。また、同社SEAネットワーク事務局長・篠崎充央氏は、収益不動産の売買契約においてネットワークがうまく機能しなかったこと、コスト削減メニューの利用率が低いことを指摘した。

 10年度は、会員会社が成長・永続する企業として、(1)賃貸管理などストックビジネスの強化、(2)地域密着の営業展開、(3)コンサルティング能力の向上、(4)売買業務および周辺業務強化によるシナジー収益力の引上げ、(5)人材の確保・育成などを課題に掲げた。
 また、各種実務懇談会、研修会は、テーマの絞込み、深堀りを行ない、より充実させていく方針。そのほか、会員会社同士の横のつながり強化として、新たな研修会設立、海外視察の開催、ネットワークを生かしたウェブサイト運営なども展開する予定。

 事業報告後、スターツケアサービス(株)専務取締役・引地 豊氏、スターツ総合研究所スターツシニアパートナーズシニアマネージャー・小堂真由美氏、同社相談室室長・永井淑子氏を招いて、「高齢者マーケットでの不動産事業の展開と将来性」をテーマにパネルディスカッションを開催。そのほか、スターツコーポレーション(株)代表取締役副会長・関戸博高氏による特別講演、会員間の連携成功事例の発表、感謝状贈呈などを実施。大会後には会員各社・スターツグループ社員の交流を目的とした懇親会を開催した。


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