森ビル(株)は5日、参加組合員として参加している「虎ノ門・六本木地区第一種市街地再開発事業」が、建築物の環境性能で評価し格付けする手法「CASBEE」において、最高評価「Sランク」を取得したと発表した。
同事業は、新たな複合機能拠点としてのまちづくりを進めているもので、「緑の生活都心」をコンセプトに掲げ、土地の高度利用により新たに生み出される空地を、広場や緑地として整備。潤いある都市空間の創出をめざし、開発段階から環境に配慮したさまざまな取組みを行なっている。
緑地計画作成にあたっては、現況調査や文献調査をもとに設定した在来種や潜在自然植生に配慮し、地域の自然の再生をめざしている。同計画は、過去30年間における緑地の価値を大きく上回るものとなり、野生生物の生息地の観点から自然環境を定量的に評価する手法「ハビタット評価認証」で、最高ランク「AAA」を取得。
また、初期照度補正機能付高効率照明や蓄熱式空調システムなどの採用により、国の示す基準値に比べ、約37%のCO2削減を達成。また、太陽光発電装置も設置し、複層ガラス、Low-e複層ガラスを採用。雨水利用・雑排水再利用も行なっていく。
同社では、都市域におけるエコロジカル・ネットワークを構築し、今後も生物多様性に配慮したまちのモデルづくりを進めていく。