ケネディクス(株)は10日、省CO2・省エネルギー化を目的に「秀和溜池ビル」(東京都千代田区)および「横浜西口SIAビル」(横浜市西区)の改修工事を行なう。このうち「秀和溜池ビル」の改修計画は、「平成22年度建築物省エネルギー改修推進事業(第1回)」(国土交通省所管)に採択され、工事費の約3分の1が補助される。
同社グループでは、環境問題への社会的要請の高まりを背景に、CO2削減・省エネルギー化に取り組んでおり、今回の改修計画もその一環として策定されたもの。
改修する「秀和溜池ビル」は、SRC造9階建て、延床面積3,674.48平方メートル。改修工事では、既存のセントラル式空調設備を個別式高効率ヒートポンプ方式冷暖フリー対応空調設備へ改修するほか、最上階の外部からの熱の影響をより少なくするために、断熱強化改修を実施。これにより、建物全体で約18.4%のエネルギー消費量削減効果が得られ、年間約59.73tのCO2削減につながると試算。10年度中の完成をめざしている。
一方、「横浜西口SIAビル」は、SRC造地上9階地下1階建て、延床面積は、7,026.27平方メートル。現在空室階の男女トイレを節水タイプへ、専有部の照明を環境配慮型高効率照明器具へ更新する。これにより、照明器具のエネルギー消費量が改修前と比較して約37%削減でき、年間4.24tのCO2削減につながるとしている。現在工事が行なっており、8月に完工する予定。