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「横浜スマートシティプロジェクト」、次世代エネルギー等の実証試験開始へ/東京ガス

 東京ガス(株)は11日、「横浜スマートシティプロジェクト」(YSCP)で、再生可能および未利用のエネルギーを大幅に導入し、地域単位での熱・電気エネルギーの最適化・安定供給を図る、次世代のエネルギー・社会システムの実現に向けた実証試験を開始すると発表した。

 主な取組みは、(1)東京ガス社宅などでの「スマートハウス」の実証、(2)業務用施設における最適エネルギーの管理および地域における熱ネットワークの拡大をめざす「スマートシティ」の実証。

 「スマートハウス」の実証では、同社の社宅として地上4階建ての新築集合住宅(20戸を予定)を横浜市磯子区に建設する。2010年度に建物や設備の設計を始め、11年度中に工事終了、12年度から同社の社員と家族が実際に居住して、データの取得・解析を行なう予定。再生可能エネルギー、家庭用燃料電池などを活用した熱と電力の管理手法の確立や、ガス・電力の使用量などを可視化して、居住者の省エネルギー・CO2削減行動を促す手法などを検証する。実証により従来比3割のCO2削減を見込んでいる。

 「スマートシティ」の実証では、30年に一次エネルギー使用量を実質ゼロにすることをめざす「ネット・ゼロ・エネルギー・ビル」を東京ガス「港北NTビル」で実証し、横浜市内の福祉施設などへの太陽熱集熱装置の導入の技術支援を行なっていく。また、清掃工場廃熱を活用した熱のネットワーク拡大をめざす。

 なお、YSCPは、経済産業省が全国4地域で推進する「次世代エネルギー・社会システムに実証」の1つで、横浜市および民間企業7社が事業主体となって10年度から5年間行なわれる予定。


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