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愛知県小牧市内の所有地から砒素を検出、健康への影響は「問題はない」/西武鉄道

 西武鉄道(株)は20日、小牧市新小木地区所有地(愛知県小牧市新小木)で土壌・地下水調査を実施したところ、土壌汚染対策法の指定基準を超える砒素が検出されたと発表した。19日に愛知県に報告した。

 2009年12月に実施した表層部の調査で、敷地の一部から土壌溶出量基準および土壌含有量基準を超える砒素が確認され、その後、さらに調査したところ、深度5mまでに同物質の土壌溶出量基準の超過があることがわかった。

 砒素およびその化合物の測定結果の最大値は、土壌溶出量が指定基準の78倍にあたる0.78mg/Lで、土壌含有量は基準値の2.5倍にあたる380mg/kg。なお、敷地内の地下水については、地下水基準に適合していることが確認された。

 環境大臣指定の調査機関、国際環境ソリューションズ(株)によると、土壌の直接摂取および地下水飲用による健康への影響は「問題はない」との見解を示している。指定基準を超過した範囲については、舗装またはシートなどによって被覆され、飛散や雨水などによる拡散防止のための措置を実施している。

 同地は同社が取得する以前、西武運輸(株)の営業所および荷捌き所として使われ、それ以前は水田として利用されていた。過去の土地利用で有害物質の取扱い履歴はなく、汚染の原因は不明としている。基準を超過した土壌の盛土については、外部から搬入した土壌が汚れていた可能性が考えられ、自然地盤については自然的原因で有害物質が含まれたとしている。 

 今後、同社では、行政の指導を受けながら対応方針を検討していくとしている。


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