ジョーンズラングラサール社とラサールインベストメントマネージメント社はこのほど、「不動産透明度インデックス2010」を発表した。世界81市場を調査対象に、「投資パフォーマンスの測定」、「マーケットの基礎的データ」、「上場ビークル」、「規制と法制度」、「取引プロセス」など、不動産にかかわる5項目を評価。対象となる国と地域を透明度が高い順に1から5までランク付けしたもの。
前回調査(2008年)以降、世界的な金融・経済・不動産市場の混乱が影響し、透明度の改善が鈍化。過去2年間の81市場の平均改善率は、06~08年および04~06年の改善率と比較して半減した。改善幅が大きかったのは、ヨーロッパの9市場と、アジア・パシフィック地域の6市場で、そのうちトルコが最も改善した。これは、同国の規制と法制度がEU加盟国の基準並みに引き上げられたことが要因。
地域別では、アジア・パシフィック地域が最も改善し、特に、中国とインドが大幅に改善。一方、日本の透明度は「中高」で、韓国は「中」と、経済の成熟度と比較して低くなっている。
なお、最も透明度が高かった国はオーストラリア、次いでカナダ、イギリスとなった。