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23区の高級賃貸マンション、月額賃料トップは「ラ・トゥール代官山」の531万円/不経研調査

 (株)不動産経済研究所は8日、東京23区における高級・高額賃貸マンション供給動向をまとめた。竣工時点で月額賃料30万円以上の住戸を含む物件を「高級・高額賃貸マンション」と定義。前回調査(2005年4月~08年11月)に08年12月~10年11月間の新規データを追加した。月額賃料は調査期間中のパンフレット、ホームページにもとづいたもの。

 賃料が月額30万円以上の住戸を含む高級賃貸マンションの戸数は、都区部全体で299件・2万7,786戸(前回調査時:260件・2万4,504戸)となった。エリア別のトップは、港区の120件・1万1,038戸(同:106件・1万558戸)で、全体のシェア39.7%を占めているが、城東エリアでも高級・高額賃貸物件の供給が行なわれている。

 また、月額賃料100万円以上の住戸を含む超高級賃貸マンションは、63件・7,994戸(同:51件・6,582戸)。エリア別では、港区、千代田区、渋谷区の順で多い。月額賃料のトップは「ラ・トゥール代官山」(渋谷区、賃貸戸数138戸)の531万円。2位には05年の調査開始時点からトップをキープしていた「六本木ヒルズレジデンス」(港区、賃貸戸数473戸)の450万円、3位が「元麻布ツインズ」(港区、総戸数2戸)の330万円となった。なお、新規供給物件においても、代官山を含めた「ラ・トゥール」シリーズが上位を占めた。

 同社は、09~10年の高級・高額賃貸マンションについて、「08年9月に起こったリーマンショックによる景気の冷え込み、外国人需要の落ち込みなどによるファンドの事業縮小や撤退などが相次ぎ、供給面において非常に厳しい局面を迎えた」としている。また需要面においても、市況の悪化により、賃料の減額等も相次いだと指摘した。

 11年以降も、港区や渋谷区を中心に高級賃貸物件の供給が計画されているものの、ピーク時に比べてその数は大きく落ち込んでおり、今後1~2年間のストック数は微増にとどまると予想。財閥系大手不動産会社による一等地の開発が中心で、市場規模は冷え込むとしている。


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