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震災の影響で、東北・首都圏エリアが悪化/東京カンテイ11年3月度「中古マンション価格天気図」

 (株)東京カンテイは26日、2011年3月度の「中古マンション価格天気図」を発表した。全国47都道府県のファミリータイプ中古マンション流通事例価格を月ごとに集計し、価格変動を「天気マーク」で表示したもの。価格が上昇傾向にある場合は「晴」、下落傾向にある場合を「雨」としている。

 同月は、「晴」が前月の10から8に減少、「薄日」が10から11に増加した。一方、「雨」は10から変わらず、「小雨」は13から9に減少した。「曇」が前月の4から9に増加した。前月から天気が改善した都道府県は15から13に、悪化は6から10に増加した。
 前月比で改善した地域は、山形県、滋賀県、和歌山県、岡山県、高知県、福岡県など。悪化した地域は青森県、茨城県、千葉県、栃木県などで、東日本大震災で被災した影響によるものと考えられる。宮城県や福島県では流通事例数が減少しており、3月は価格を維持したものの4月以降の動向は不透明となっている。

 首都圏の70平方メートル換算価格については、埼玉県が前月比で0.2%上昇した一方、東京都が0.4%、神奈川県で0.1%、千葉県で2.1%それぞれ下落し、前月までの横ばいから下落傾向に変化した。
 近畿圏では、大阪府は2ヵ月連続で0.1%上昇でおおむね横ばい。奈良県は3.2%、滋賀県は0.5%上昇したが、京都府は0.9%、兵庫県1.3%それぞれ下落した。
 中部圏は、愛知県で前月の0.7%下落から0.5%上昇へと回復。しかし、岐阜県では3.6%、静岡県では0.4%、三重県では3.0%それぞれ下落した。


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