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千葉県市原市で住民とともに策定した景観計画が施行/積水ハウスほか

 積水ハウス(株)と大和ハウス工業(株)は11日、合同プロジェクトである戸建分譲地「かずさの杜 ちはら台」(千葉県市原市)地区を対象に、同市に提案していた景観計画案が策定、施行されたと発表した。

 両社では、「かずさの杜 ちはら台」に入居する全世帯が合意した素案を添え、2010年12月、同市に対し景観法にもとづく景観計画の策定を提案。11年3月1日に景観審議会の承認等を経て策定し、同年4月1日から施行された。

 同地区を対象とするエリアが市の景観形成重点地区に指定され、景観形成の方針が定められたとともに、建築物の色彩や屋根の勾配、壁面後退距離、宅地沿道の緑化等についての基準が設けられた。これにより、当地区において新築や増改築等の工事を行なう際には市に対する届出が必要となり、基準を満たさない場合は設計変更するように命令や勧告、指導がなされるため、高い実効力をもって良好な景観形成を推進することが可能となった。

 なお、景観法第11条の提案制度を利用して、事業者や住民が素案を添えて景観計画策定の提案を行ない、その素案内容にもとづいた景観計画が策定・施行された事例は全国初となる。


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