住友不動産(株)は12日、2011年3月期決算を発表した。
当期(10年4月1日~11年3月31日)の連結経営成績は、売上高7,447億5,600万円(前期比3.5%増)、営業利益1,384億6,200万円(同3.3%増)、経常利益1,062億9,500万円(同5.8%増)、当期純利益509億800万円(同▲3.3%)。
営業収益、営業利益、経常利益のすべてで期初に掲げた予想業績を上回り、14期連続の増収、3期ぶりの営業・経常増益を達成した。
完成工事事業部門では、東日本大震災の影響で受注棟数は前期比微減となったものの、計上棟数および売上高はいずれも過去最高を更新。営業収益1,629億2,400万円(同3.0%増)、営業利益166億9,800万円(同▲2.2%)を計上した。
一方、不動産賃貸事業部門は、既存ビルの空室率上昇や賃料減額改定の影響などにより、営業収益2,928億7,400万円(同▲0.2%)、営業利益882億4,000万円(同▲9.6%)と減収減益に。
不動産販売事業部門においては、マンション、戸建て、宅地の合計で4,841戸(同619戸増)を販売。計上戸数の増加と、評価損減少による利益率改善によって、営業収益2,397億900万円(同9.1%増)、営業利益334億1,800万円(同70.6%増)と、大幅な増収増益となった。営業収益は、過去最高を更新。
なお、特別損益については、東日本大震災に対処するため災害損失引当金19億円を計上した。また、震災後の株価下落によって投資有価証券評価損が67億円に拡大したため、前期比92億円の悪化、差引185億円の損失で当期純利益は減益となったものの、前期に続き500億円超を確保した。
次期は、売上高7,100億円、営業利益1,400億円、経常利益1,000億円、当期純利益520億円を見込んでいる。